20171127

電車に乗るのが苦痛で仕方がない。誰かのイヤホンから流れ出る音漏れ、咳払い、呼吸音、くちゃくちゃとガムを噛む音。おじさんの背広越しに伝わる体温、電車が揺れる度に顔に触れる女の子のパサパサした髪の毛、高そうな鞄を持った女の人から漂うデパコスの匂い。お年寄りの集団や外国人の無神経な笑い声。アラーム。毎朝毎晩心がぐしゃぐしゃになる寸前まで掻き乱される。こんな生活があと何年続くのかなと毎朝思う。みんなどうして平気なんだろう。本当はみんな平気じゃないとして、なんでみんなして我慢してるんだろう。頭おかしいだろ。改札を出て地上に出る階段を登り終わった時、知らないお兄さんに肩を叩かれた。わたしのマフラーを持っている。あっ、ありがとうございますと言って受け取ると、恥ずかしそうに少し微笑んで歩いて行った。決しておしゃれじゃない眼鏡と、黒っぽい服装。手に持った世界堂の紙袋からスチレンボードが覗いている。近くの専門学校の生徒さんかな。懐かしい。今日も3分遅延したので、小走りでお兄さんを追い越して坂道を下る。
昼休みは大体持って行ったお弁当かコンビニで適当に買った物を食べるのだけど、珍しく社長がランチに連れて行ってくれた。今日は朝からBBQをしたと楽しそうに話しながら、社長はハンバーグを食べていた。